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子育て・保育memo ~子どもがパニックになったとき~

少し前に、職場の園で誕生会がありました。

ホールに2歳から5歳クラスまでの園児が集合して、その月の誕生児をお祝いします。

 

開始から終わりまで、約1時間。

特に2歳児にとっては長い時間です。

1人1人のインタビューなんて興味ないもの。

隣りの子にちょっかい出してケンカとか

おしっこ〰!とか

違う席に移動したいだとか

〇〇ちゃんのママはいるのに、僕のママがいない(誕生月じゃないからね)とか

誕生会は小さな戦場。

 

その2歳児クラスに「ねぎしみどりちゃん(仮名)」という女の子がいます。

両親が心の病で児童養護施設で育ちました。

4月から両親とともに暮らし始め、それと同時に入園。

園に入ることが引き渡しの条件だそう。

症状が安定してきたとはいえ、親子だけの時間が長すぎることは双方にとって良くないのでしょうね。

 

入園当初は絶叫でした。

そりゃそうよね。

環境が変わりすぎたもの。

本人も周囲も大変でした。

 

しばらくすると2歳クラスの部屋には慣れましたが、食事をする場所への移動、トイレへの移動などはパニックを起こして泣いていました。

どこに連れていかれるのか不安そう。

抱っこすれば落ち着くので、移動は抱っこで。

言葉はオウム返しが多かったです。

(育った環境が大きいとしても、かなり色濃いグレーです)

誕生会のホールは階も違うし、雰囲気は異様だし、知らない人はいっぱいでいつも抱っこ。

泣いちゃうことも多かった。

 

それが…

先日の誕生会。

初めて椅子に座って1時間を過ごしました。

 

途中先生の出し物でダンスがあって、ほとんどの子が立ち上がって一緒に体を揺らしているのにじーっと座るみどりちゃんが気になっていました。

 

 

誕生会終了後に部屋に戻ると、みどりちゃんが全裸になって大泣きしていた。

自分で全部脱いじゃったそう。

担任が一生懸命におむつや服を着せようとしていました。

 

誕生会で動けなかったストレス発散で、子どもたちはぐるぐる走ってる。

おもちゃはひっ散らかして、おしっこが漏れてズボンが濡れている子がチラホラ…。

 

わたしは担任じゃないので仕切れませんが、えーっと……

何でまずトイレに行かなかったかな…

遊びだしてのトイレは難易度高いぞ~

かと言って

2歳児の尿タンクそんなに持たんぞ( ̄з ̄)

トイレトレーニング中真っ盛りなんだから

 

そんな状況の中、保育士の1人は号泣のみどりちゃんにかかりきり…。

行ける子からトイレを促して、走ってぶつかって泣いてる子をなだめて、なんか…

も~!カオスっ!!

 

トイレ&おもらしをわたしが担当し、部屋で遊ぶ子を見守るための担任1人。

みどりちゃん、まだ泣いてる~。心配…

 

全員のトイレが終わったところで声を掛けました。

「先生、誕生会の服のままじゃ保育しにくいでしょ。着替えます?変わりますよ😊」

 

号泣のみどりちゃんに疲れ果ててた先生。

「いいですか?」とバトンタッチしました。

 

 

まずは誰もいない部屋を探して移動。

電気はつけず、やや暗めの雰囲気の中でむやみに声を掛けずに小さく鼻歌を歌いながら落ち着くのを待ちます。

 

泣いている時やパニックの時に

「どうしたの!」

「風邪ひくから早く着ようね!!」

と頑張って声を掛けても届きません。

クールダウンの時間は見守るだけ。

 

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みどりちゃんの泣き声が小さくなってきました。

 

そこでふっとある作戦が浮かびました。

みどりちゃんは歌が大好き。

以前おまるに座るのを嫌がって泣いたときに『バスごっこ』 

♪バスごっこ♪ おかあさんといっしょより♪ cover - YouTube

の歌を歌い

「バスに乗ってくださーい」

と声をかけたら、すんなりおまるに座れることがありました。

 

そこで今回は『パジャマでおじゃま』

パジャマでおじゃまの曲 - YouTube

作戦をしてみることに。

この歌知ってますかね?今もやってる?

 

「パジャマでお、じゃ、ま♪」

とワンフレーズ歌ったら、みどりちゃんが目を丸くしてこちらを見ました。

「今日のおともだちはねぎしみどりちゃんでーす」

と声を掛けると

「あーい」

と言って立ち上がり、手を挙げたの。

涙が出そうになるくらい可愛かった。

 

「パパッパパッパッパ~♬まずはおむつで~す」

と歌いながら声をかけてみたら、張りきって履き始めました。

 

下着を着て、ズボンを履き、Tシャツも。

自分で着たい子なので、気づかれないようにそうっと補助しながら

「わ、自分で出来た」

「上手ね~」

と声を掛けました。

 

全部着終えたら

「ハイ、出来上~が~り♪」

と両手を出すと、タッチしてニコリ。

何かが出来たときのタッチは効果的なんですって。

自閉症児の加配で勉強しました。

気持ちや達成の共有が理解しやすいんだそうです。

 

みどりちゃんの笑顔にホッ。

「◯◯先生にも、おきがえできたよって教えてあげよう」

と言って手をつないで保育室へ。

 

「てんて(せんせい)、おきがえでちた」

と報告するみどりちゃんを

「すごいねー、おかえり」

と抱きしめる担任を見て、もう一度ホッとしました。

 

 

子どもたちの午睡後、担任2人と話し合い。

今まで泣いたり抱っこしたりで参加していた誕生会に、みどりちゃんがじーっと座って1時間。

参加出来たことはとてもすごいけれど、大きな負荷がかかっていたのかもしれないね、と。

落ち着かない子に気も手も取られて(担任1人は司会でした)静かに座っているみどりちゃんを放っておきすぎたことを3人で反省。

見えないストレスが、あんな形で出たのかなーと。

 

まだ思いを言葉で表現したり、理由を説明することは出来ないので、どんな形でも表現出来たことを受け止めてあげようと共通認識しました。

 

落ち着いているように見えているときこそ、配慮が必要だったりするのよね。

 

パニックや癇癪を起こしてしまったときには、慌てずに少し待つこと。

切り換えスイッチを探してみる。

パニックにパニックをぶつけないでね。

 

なーんて、

偉そうに言っちゃって、わたしも自分の子育てでは何度も失敗してます。

 

記事にも書いたことがありますが、前の職場で自閉症児のFくんと出逢うまでは、待つ子育てじゃなかった。

自分が育てられたように「ならぬことはならぬものです」と、会津藩(←大好き)の教えみたいな子育てだったかもしれません。

 

それが通用しない相手(Fくん)と出逢ったことで、自分の未熟さを思い知りました。

時と場合によっては、今も会津藩の教えに沿うこともありますけど。

 

大切なのは、ならぬものがどうしてならぬのか、分かるように伝えることかも。

そして気持ちを切り替えるためには、タイミングと言葉選び。

それは何かで釣ることとは違います。

 

 

上手くいくときばかりではないけれど、今回のように切り替えスイッチが見つかって笑顔が見れたとき、この仕事をしていて良かったと思う瞬間です😊

 

 

 

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