たよらこそだて

幼稚園教諭と保育士経験をそれぞれ10年以上。自閉症児やダウン症児の加配、息子の子育てから学んだあれこれを書きます。

【自閉症児保育】つばを吐く理由と対応方法

つばを吐く理由とは? 

入園当初から奇声のあった自閉症児のFくん。
しばらくすると、つば吐きが始まりました。

奇声には感情の表現、自分を注目してほしいアピールの2種類があることを、前回の記事にも書きました。

つば吐きの理由も注目してほしいという注目行動であるとともに、逃避行動でもあるそうです。
気持ちが切り替えられないときにつばを吐いて注目されている間は、嫌なことから逃れられると感じるそうです。

自閉症のつば吐きは、一度始まると長いことが多いそう。

家庭で始まったつば吐きに、Fくんの両親は厳しく叱っていたそうです。
しかし効果はなく、つば吐きは園でも始まってしまいました。

どんなふうかと言いますと、ブッとこちらの顔に向けてつばを吐くのです。

 

ショックから心に異常が現れる

嫌な顔をしたり「ダメでしょう」と叱ったりすると嬉しそうな顔をします。
Fくんにとって悪意のあることでなくても、その笑顔を見るとフツフツと怒りがこみ上げてきます。同時に深い悲しみも。

少しずつ信頼関係を築けてきたかな…と思った矢先の出来事でした。


わたしの体に少しずつ異常が出はじめました。
毎朝の頭痛。
体が重い・・。
独り言が多くなった。
時々急に涙がこぼれる。
半鬱状態だったと思います。
いや、鬱かな…。

 

支えてくれた人

奇声やつば吐き、体当たりをするFくんに対して、あからさまに嫌な顔をしたり冷たく接っしたりする先生も多かったです。加配のわたしが適切な指導していないからと思っている先生もいたと思います。

でも、心配して声を掛けてくれる先生もいました。

ちょっとした優しい声掛けに何度救われたか分かりません。

年度が変わり、園長先生が移動で変更になりました。

次の園長先生は発達障害に理解のある方でした。

わたしの話に耳を傾けてくれて、T先生の訪問を増やしてくれました。

 

つば吐きの対応方法

心折れてしまいそうだった時に、T先生が訪問されてアドバイスを頂きました。

【対応の仕方】
・反応したり、活動から外すのは適切でないのでしない
・平静を装って反応しない

ふーー。。。
顔につばが飛んでも平静を装うって、難しい💦
悟りの領域です。

凡人には平静を装うを装うにしかなりません。
Fくんに見抜かれているよね。

【解決に向けて】
・結果(反応がある。逃れられる)が得られるうちは、つば吐きが続く
・反応しないことで、つば吐きは一時的に増えることもある
・つばを吐きそうで吐かなかったときは、たくさん誉める
・つば吐きをしたとき「〇〇がいやだったの?」「いやいや?」とつば吐きの代替えになる言葉を伝える

 

長く続くつば吐きは一緒にいる人への負担が大きい

Fくんのつば吐きは年長に進級して新しいクラスになり、教室が変わり、担任も代わり、母親の勤務の都合で降園時間が30分伸びたときにピークを迎えました。
新しい環境に慣れることが不得意なのは、自閉症の特徴です。

Fくんは言葉で自分の不安を表現出来なくて、つば吐きをして自分を保っていたのね。

辛いのはわたしだけではなかった。

あの時、すぐに分かってあげられなくてごめんね。


安心して過ごせる場所を見つけ、ゆったりと過ごしながら、信頼関係を深めることでつば吐きが少なくなっていきました。
それは昼寝の格闘と共に、本当に長い闘いで約一年半続きました。

 

わたしの心はボロボロになりながらも、支えてくれる人、理解してくれる人がいたおかげで何とか保つことが出来ました。

つば吐きの対応で、それ以外の子育てや保育で辛い思いをしている人がいたら、周りに助けを求めて下さい。

家族でも幼稚園や保育園の先生でも、地域の子育て支援センターでも、SNSを使ってもいいです。誰かに聞いてもらって頷いてもらえるだけで、きっと楽になりますよ。

相談窓口の情報 - 発達障害情報・支援センター

一人で頑張りすぎないで下さいね。 

 

 

 

☆Fくんの卒園式について