たよらこそだて

幼稚園教諭と保育士経験をそれぞれ10年以上。自閉症児やダウン症児の加配、息子の子育てから学んだあれこれを書きます。

【発達障害の種類と特徴まとめ】子どもの気になる行動!どうする?

 

自閉症児Fくんについて書いてきましたが、発達障害の種類について改めて書いてみたいと思います。

発達障害とは生まれつきの脳の特性や感染症などによるものです。種類も原因も様々で、その障害によっても適切な対応方法は様々です。

発達障害の主なものについて、まとめてみました。

 

ダウン症候群

ダウン症候群は遺伝子の染色体異常によって起こります。遺伝的なものではなく、誰にも可能性のある症状です。似た雰囲気の顔立ちになる理由は、顔の外側が通常速度で成長するのに対して、内側の成長が遅いためと言われています。

主な特徴です。

  • 知的発達の遅れ
  • 身体的発達の遅れ
  • 様々な合併症を引き起こす可能性がある
  • 難聴・白内障・斜視などの感覚の障害
  • 糖尿病や肥満になりやすい傾向がある

Fくんと過ごす前の半年間、ダウン症児の女の子(3歳)の加配をしました。

とても活発な子で身体的発達の遅れを感じないほどでしたが、発達的にまだ無理な遊具を挑戦しようとしたり、怪我をしそうな高さから飛び降りようとしたりすることがありました。好奇心が旺盛で、行動も表情も可愛かったので周囲から愛されていました。ダウン症児には交友関係を広げることが苦手な特徴もありますが、個人差は大きいと感じました。

言葉のやり取りはほぼ出来なかったのですが、甘え上手で嬉しいことを体全体で表現してくれたので、意思疎通には苦労しなかったです。

 

自閉スペクトラム症(ASD)

自閉症の正式名称は自閉スペクトラム症です。原因は分かっていない部分も多くて色々な説が出ていますが、先天的な脳の機能障害であるという説が有力です。

主な特徴です。

  • 知的発達の遅れ
  • 特に言語発達やコミュニケーションの障害があり、呼びかけに反応しない・要求を言葉でしない・こちらからの声掛けを繰り返す(オウム返し)等の特徴がみられます
  • 反復的な行動…手をひらひらさせる、体を揺らす、ジャンプするなど
  • 水や回転しているものに興味を示す
  • 同じルーティンを守ろうとするこだわりが強い  等

自分の世界の中で、興味を持ったことに突進していきます。周囲が視野に入っていないため、友好関係や信頼関係が築きにくいことが多いです。

 

アスペルガー症候群

アスペルガーは、自閉症スペクトラム障害の中のひとつと分類されるようになりました。

自閉症と似ていて、コミュニケーション能力や社会性の発達、こだわりや興味に偏りが高いです。自閉症と大きく違うところは、知的能力と言語発達の遅れがないところです。

  • 知能が高くて、理論的・合理的
  • 人とのコミュニケーションが苦手で、相手を傷つける言葉を言ってしまう
  • 一人の時間を大切にし、興味あることに没頭する
  • こだわりや自分のルールを大切にする
  • その結果、興味を持ったことへの才能の開花が素晴らしい

現在勤めている園に数年前、アスペルガーの男の子がいました。思ったことをそのまま言葉にしてしまうので周囲を傷つけてしまうことが多かったです。

怒って興奮すると、何も聞こえなくなります。こちらが取り乱さないように気をつけ、冷静さを取り戻した時に相手の気持ちを伝えていくようにしました。その子は数字への興味が高い子で、年長児には計算能力は小学生中学年並でした。

自閉症の中には高機能自閉症という分類もあり、高機能自閉症はアスペルガーと同じとか違うとか…本当にややこしいのです。言葉の遅れがあると高機能自閉症という説明もありますが、特徴はほぼ一緒です。

 

学習障害(LD)

知的発達の遅れがないにも関わらず、読み書きや耳からの情報が入りにくいなど、聞く・読む・話す・書く・計算する能力のいずれかに欠陥がある場合を指します。

具体的な特徴です。

  • 文章を理解しながら読むことが出来ない
  • 文章を理解出来るが、書き写すことが出来ない
  • 書き写した文字が反転してしまう
  • 数の概念が理解出来ず、計算が出来ない
  • 位置や方角、日時が理解できない

本格的な学習を始める小学生くらいにならないと、判断が難しい。努力不足・頭が悪いで済まされがちですが、障害である可能性も視野に入れて困っていることが何かを確認することが大切です。

 

ADHD(注意欠陥多動性障害)

ADHDの明らかな原因に関しては、まだ分かっていません。

主な特徴です。

  • 不注意…集中力が続かず飽きっぽい、忘れっぽい
  • 多動性・衝動性…落ち着きがなくて常に動いている、些細なことで声を荒げる、手を出してしまうこともある
  • 片付けが出来ない、忘れ物や失くしものが多い

園の子たちに心配な部分が多く見られる特徴です。子どもですから、落ち着いている子の方が珍しいのですよね。

注意欠陥多動性の特徴が薄れながら成長していく子もいれば、特徴が深刻化していく子もいます。

 

子どもの気になる行動に気づいたとき、どうしたら良いか

細かく書いていくと、発達障害の種類はまだまだあります。

発達障害情報・支援センターのサイトを覗いて頂ければ分かりやすいと思いますが、それぞれの障害は独立したものであるよりも、少しずつ重なり合っている場合が多いです。一概にこの障害だから、この対応・支援をと括れないのです。

発達障害情報・支援センターのサイトに、こんな一文が書いてありました。

大事なことは、その人がどんなことができて、何が苦手なのか、どんな魅力があるのかといった「その人」に目を向けることです。そして、その人その人に合った支援があれば、だれもが自分らしく、生きていけるのです。

花粉症だと分かったら薬を処方してもらったり、マスクをしたり、洗濯物を外に干さないように対応が出来るでしょう。

障害も同じ。

どんな特徴があるのかを知れば、対応のヒントがもらえます。

 

ADHDでも私立中学に合格

可愛い甥っ子は、ADHDです。

出産が3か月早まり早生まれになったリスクも抱えて過ごしてきました。

もう一つ学年が下だったら、どんなに楽だったことでしょう。

 

わたしが気づいたのは、甥っ子が2~3歳の頃。

少しずつ妹に伝えていきましたが「成長がゆっくりの子」「早産だったから」と障害ではない理由を探していました。その気持ちは痛いほど分かるし、早期療育のメリットも知っていたのでジレンマでした。

保育園年長児になり、周囲との差を強く感じてSOSが来ました。

通える療育施設を探すようにアドバイス。

途中学年を下げようか、通級のみにするかなどを悩みながらも普通学級に属し(定期的に通級も併用)この春小学校を卒業です。

先日私立中学校に合格したと妹からお知らせがきました。「行きたかった学校ではないけれど、学年を下げようか悩んでいた時期を振り返れば十分だよね」と妹。

「うん十分よ、頑張ったね」とお祝いの言葉を伝えました。

 

療育に通う利点

この記事を読んで「うちの子に当てはまるかも」と思って、ショックを受ける方もいるかもしれません。

わたしはたくさんの障害児と関わってきましたが、どの子もそれぞれ違う個性があり、不得意なことと共に得意なことを持っていました。

それは障害があるないに関わることではありません。

個性は誰でも持っているものです。

もちろんわたしも!

 

個性が強いかも…と気づけたことは、大きな収穫。

子どもは毎日、たくさんのことを吸収して成長しています。

心配な行動や症状がみられたときには、保健センターに相談したり、地域の発達障害支援センターなどの専門機関を受診したりしてみて下さい。

分かりにくい、診断がつきにくい場合は「様子をみましょう」と言われることが多いです。そんなときには「診断名が欲しい訳ではありません。対応方法が知りたいのです」と伝えることをお勧めします。きっと発達障害支援センターや療育センターへ繋げてくれるはずです。

 

発達障害支援センターや療育へ通い対応方法が分かるということ=親の対応が変わることです。

もしかしたら子どもの問題行動を怒鳴っていたかもしれない。放置していたかもしれない。手をやいて疲れきっていたかもしれない。お互いに辛い思いをしなくて済む方法を知ることが出来る。大変だった子育ての理由が分かる。

妹は「早く療育に通い始めて、本当に良かった」と言っています。

 

その子が苦手なことを知り、理解して支援する。そのことで、将来への可能性がグンと広がるかもしれません。

 

 

☆息子は繊細気質の子でした