幼稚園教諭と保育士経験をそれぞれ10年以上 自閉症児やダウン症児の加配、息子の子育てから学んだあれこれ

たよらこそだて

保育

【保育】2歳児を全力で受容してみる

創りたい世界が見えてきても、わたしのできることは限られています。

今日できることは何かを考えながら、仕事へ向かいました。

自分の中のテーマを「受容」に決めて園に到着。

子どもの気持ちにとことん寄り添ってみた結果、いつもと違うものが見えたり見えなかったり…。

ある日のわたしの一日です。

※子どもたちの名前は全て仮名です

 

午前のおやつvs遊び

遊びの時間を大切にしているからなのですが、おやつの時間がちょっと早い。

登園してすぐにおやつ。その後昼食までたっぷり遊ぶ。

おやつは部屋から出て廊下の先にあるランチルームで食べます。

「おやつに行こう」と担任が声をかけて一緒に行くのは半分くらい。

他の子は部屋に残っていることが多いです。

午前中に外遊びからの水遊びと2歳児保育は遊びがぎっしり。

さっさとおやつ食べて外に行こう。

そんな気持ちが行動や言葉に出てしまいがちになる。

まずは深呼吸。

「おやつ、食べに行く?」と聞くと「やだ、あそびたい」

「そっか、お部屋でもっと遊びたかったんだね」と受け止めます。

「何して遊びたいの?」と聞くと「ブロック」と答えました。

そっか、ブロックがしたかったんだ

と返しました。

「ブロックでなに作りたかったの?」と聞くと「バンバン(武器)

戦いごっこがしたかったんだね。

バンバンしたかったんだ。先生もしたいな。おやつ食べたらバンバンしよう

「うん♪」と頷いて手を洗いに行きました。

これ…一人一人にやっていたら埒が明かないわ~💦

結局最後は「間もなくおやつ電車出発いたしま~す!お乗りのかたはお早めにご乗車くださ~い」と強引に引っぱってしまった…。

 

朝から心が不安定なだいくん

以前の記事に書いたこともある、なかなか心を開いてくれないだいくん。

こちらが寄り添っているのに「どうしたの?〇〇したいの?」と顔を近づけたらビンタされました。つい先日ね( ̄з ̄)大人げもなくカーっとなりました。冷静になった時、その子との信頼関係が築けていなかったなという反省点が見つかりました。「面倒くさい子」という心の声もあったことに気づきました。

その日も朝からおへその位置は曲がっていました。

誰が声をかけても「いやぁ!」床にごろごろ寝そべって指をくわえています。

下手に顔を近づけたらビンタやパンチをされる。

おやつを食べるまでにも時間がかかり、トイレに行くには一苦労どころか二苦労~三苦労。

外遊びへ向かうときには、靴下や帽子の準備もせずにフラフラしているのに、みんなが先に行ってしまうのを見ると叫ぶように泣く。

どうしたいんじゃい!とキレそうになる心に「受容」と呟いて近寄りました。

みんなと一緒に行きたいんだね…おいていかれるのが嫌なんだよね

「あーぁ!いやーや!」声にならない声をあげて暴れる…。

こりゃダメだ…と諦めて「先生も先に行っているね」と立とうとしたら、もっと大きい奇声になりました。

先に行っちゃうの嫌なんだね。どうしたい?

と聞くと、鼻水と涙だらけの顔で抱きついてきました。もう一人の補助の先生に「落ち着いてから行くね」と伝えて、他の子を外遊びに連れて行ってもらいました。

しばらくするとスッと泣き止んで「おそといく」と言い、立ち上がりました。

「だっこ」

抱っこだー!?

君は2歳児クラスの中で一番重いんだぞ…。

うう…と思いながら、抱っこで階段を下りました。

だいくんはニコニコ…。わたしゃ、朝だけどヘトヘト。

庭への扉が見えて一人で走り出しただいくんにホッとしたとき、遠くから聞こえてきた泣き声は…。

 

3歳児めいちゃん、お弁当を落とす

年少組のめいちゃんでした。

廊下で声をあげて泣いていました。少し離れた場所に担任や補助もいたけれど、それぞれ別件で手一杯でした。

昨年2歳児でみていたこともあり、心配して声を掛けました。

「どうしたの?」

「あのね、あのね…おべんとう、おっこどしちゃったの」とめいちゃん。

あぁ、今日はお弁当の日。

お弁当の日は子どもたちが楽しみにしている特別な日です。

「お弁当落としたのが悲しいんだね」と伝えると「うん」と言ってあーんと泣く。

「お弁当に何が入っていたの?」と聞くと「おにぎりとたまごと…」と言ってあーん。

お母さんが作ってくれたおにぎりとたまご、食べたかったね

と言うと「うん、たべたかった」

めいちゃんのママはちょっと厳しめのママなので「お弁当食べられないのが悲しいの?それともママにごめんなさいって思って悲しいの?」と念のため聞いてみました。

「おべんとうたべられないのがかなしいの」

そっか、ママが作ってくれたお弁当食べたかったよね

「せんせいがきゅうしょくたのんでくれたの」(注文すれば給食の選択も可)

「そっか~、よかったね」

給食頼んでくれたから大丈夫と分かっていても、悲しい気持ちが溢れていたんだね。

めいちゃんは泣き始めるとすごく長いタイプの子なのです。

「いつまでも泣かない。今度は気をつけようね」とつい言いそうになるけれど、言わなくて良かった。

めいちゃんは晴れやかな顔になり、お部屋に戻っていきました。

 

着替えが上手く出来なくてイライラするなっちゃん

ちょっとでも濡れると「きがえるというなっちゃん。

「そのくらいなら大丈夫だよ」と伝えても嫌だと思ったら嫌なんだよね…。

面倒くさいなぁと思いつつ、一緒に部屋に戻って着替えました。

カゴの中から服を選ぶだけで大変。

これじゃない、あれじゃない。ふー。

自分で着替える。頭が入らない。くたー。

ちょっと手を貸そうと思っても「も~やんないで!」…。

いいじゃん、そんなに頑張らなくても。

できないって泣くくらいなら「やって」って可愛く言いなよ…と心の中で呟いたとき…。

あぁ、わたしも同じか。

頑張らなくてもいいよって言われたらラクになるときもあるけれど、頑張りたいって思っているときには、それをただ認めてほしいんだ。

「自分で頑張りたいんだね」と声をかけました。

どうしてもできなかったら言ってね。先生は、できてもできなくてもなっちゃんが大好きだよ

ニカっと笑うなっちゃん。

そうだ、どんなあなたでもいいよって伝えたかったんだと、なっちゃんが思い出させてくれました。

 

友だちを噛んでしまうそうたくん

自分の欲しいものが使えない、邪魔をされたと感じると、瞬間的に友だちを噛んでしまうそうたくん。

最近やっとガブリ件数が減ってきたのです。

お外で一緒に遊んでいるときに、ふとわたしの目を見て「ガブはだめよ、ね」と優しく言ったの。

先生やママに言われたことを自分の中で確認しているようでした。

なんだか胸がぎゅうっとなりました。

「そうだよね、ガブしたら痛いんだよね」と言うと「うん」と笑ったその日の午後。

友だちを噛んでしまいました。

以前は噛む前もあともパニックで話ができなかったのだけれど、噛んだ瞬間に「あっ」という顔をしました。

やってはいけないことをしてしまった、と気づいた顔でした。

噛まれた子の処置とともにそうたくんと話をする担任。

降園時にそうたくんのママにも伝えます。

わたしは午後のおやつをランチルームで見ていたので、帰り際のそうたくんとママに会いました。

「すみません、また噛んじゃったみたいで…」とそうたくんのママ。

「いいえ、こちらこそ止められなくてごめんなさいね」

噛まれたほうも痛いけれど、噛んじゃった側も心が痛いよね

「いや、そうたが悪いので」とママ。

外遊び中のそうたくんの呟きを伝えました。

「分かっているけれど止められないがそうたくんの中にあるのよね」と伝えると「なんでなのかなぁ…」と。

また…という残念さはあるけれど、以前よりも言葉に出来るようになって噛んでしまう回数も減りましたね。成長を感じますよね

と言うと「そうですよね!」とママ。

「以前は迎えに来るたび(噛んだ報告)だったので、迎えに来るのが怖くて…」

「迎えに来るのが怖いと思うほど心配だったんですね。辛かったですね」

「最近は少なくなったから安心していたら、また…」

「成長したのかなと思っていたからこそショックよね。でも、噛んだ瞬間自分でダメだったと気づいていましたよ」

今までのわたしは家でのそうたくんはどんな様子なのかとか、どうしてそうなるのかが知りたくて情報ばかり引き出そうとしていました。

そして、答えを伝えようとしていた。反省です。

 

燃料切れでだいくんを諦める

外遊びへ抱っこで移動しただいくんは、トイレに行くときも、ランチルームへ行くときも抱っこをせがみました。

むりだ…腰がもたん。なんでこの園はこんなに移動が多いのだ…。

怒って昼食中に寝てしまったり、トイレに行かないで部屋で漏らしたりと大変でした。

お昼寝中に担任からだいくんの家庭環境を聞き、甘えたい、寂しい…が溢れているということを再確認。

確認はしたものの、わたしの燃料が切れはじめました。

自分に、自分の体力にゆとりのないときの受容難しい💦

最後のおむつ替え。

どんな言葉にもなびかず、ニヒルの笑みで小ばかにされたわたしは降参しました。

「もー、むりっ」

同僚が笑います。

「たよらこ先生諦めた」

燃料切れた

「きゃはは!」

笑ってくれて、頑張ってきた一日の緊張がフッとほどけました。

できないことはできないって言おう。

できた自分も、できない自分も認めてあげよう。

2歳児は6人に対して保育士が一人です。

この人数で一人一人に向き合うのには限界があります。

もっとパワーアップできたらいいのだけれど、年齢とともにパワーはどんどんダウンしています。

一対一で関わる間、誰かがその分の子どもの安全を見ていなくてはいけない。

それはすごく負担です。

もっと配置を増やしてほしい…。

そうしたら、みんなで移動する必要もなくなり、その子のペースに合わせた保育ができるかもしれない、と思いました。

前回の記事に応援や思いを書いて下さり、どうもありがとうございました。

小さいことからでも、できることをみつけていこうと思います(*^^*)

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